異性の親との入浴、何歳までOKだと思う?子育て家庭のお風呂事情
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今回のテーマは「異性の親との入浴」についてです。「たまひよ」アプリユーザーに聞いた声をご紹介するとともに、妊娠期から出産後のママとその家庭を支援している助産師の岸本志織さんにも話を聞きました。
「異性の親とのお風呂、何才までOKか」についてのアンケート結果は…?
Q. パパ+娘、ママ+息子など、異性の親と一緒のお風呂は何才までOKだと思いますか? 現時点でのあなたがOKだと思う子どもの年齢を教えてください。
~3才未満 2.7%
3才 2.3%
4才 1.8%
5才 15.9%
6才 24.1%
7才 8.6%
8才 15.5%
9才以上 18.2%
異性の親と一緒のお風呂はなし 0.5%
その他 10.5%
最多は「6才」。就学前後と考える方が多そうですが、結果にはかなりバラつきがありました。
ここからは、異性の親との入浴についての意見について紹介します。続きを読む -
~3才未満までと回答した方のコメント
「女の子なので、私と一緒に入ろかと思っています」(チャン)
「夫が外国籍で異性の親と一緒に入る習慣がないため、子どものおむつが取れるようになったら同性の親とのみ入浴します」(ちっぷ)
「夫が未就学児と関わる仕事をしており、おむつ替えやトイレは2~3歳くらいの子は男性職員は控えるよう言われていると聞いたから。3歳はいろいろな制度でも区切りの歳だと思うから」(しょうママ)~3才までと回答した方のコメント
「保育園、幼稚園入園までだと思う。生物学的性別が違うことを学ばせたい。性犯罪被害に遭ってほしくない。異性親とのお風呂卒業後は、同性の親と入浴させたい」(ふれいあ)
「ママと入り、小学生に向けて1人で入れるように練習させる」(さきち)続きを読む -
~4才までと回答した方のコメント
「異性を意識して恥ずかしいと思う年頃が年長くらいなので、年中くらいで終わりかなと思います」(ayanapple)
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~5才までと回答した方のコメント
「できれば早いうちから同性とのお風呂がいいと思う。うちは在宅ワークで、お風呂の時間も家にるので、できるならパパが男の子と入るようにします」(てーな)
「未就学児を1人で入浴させるのは事故につながる危険があると思うから。卒園後は同性の親と入るか、親が見ながら1人で入ってもらう予定」(りりり)
「保育園、幼稚園まではお風呂は一緒でもいいかなと思います。その後、小学校にあがったら、自然と異性を学ぶような学習や集団行動も始まって、自分に対する意識も変わっていくんじゃないかなと思うからです」(さゆち)
「小学校に入るまでが子どもにとって分かりやすい区切りだと思うから」(ふじ)~6才までと回答した方のコメント
「家では、低学年になる頃かと思いますが、外(温泉など)では、幼稚園くらいで卒業と思います。異性の親とのお風呂を卒業したら同性の親と入り、あらためて社会のルールを教えたいです」(ちみーずママ)
「私は中学くらいまで父と入っていました。父のことが気持ち悪いとか汚いとかはなく、普通に一緒にお風呂に入り、お風呂での遊びが楽しかったからです。なので、子どもが1人で入ると言いはじめたら、その時かなと…」(あちん)
「性教育はきちんとするとして、本人が嫌がるまでは一緒に入っても問題ないと思う。卒業後はきちんと洗えていれば1人で、洗い残しがありそうであれば同性の親と入る」(あす)
「小学校にあがるタイミングで卒業するのが本人にも説明しやすい。長女はその後、母親と入って、『徐々に洗う時だけ見てるね』などと1人で入れるように促しました。次女も同じ対応をしようと思っています」(もちごめ)続きを読む -
~7才までと回答した方のコメント
「娘が卒業するか、父が卒業するまで一緒に入っていいと思う」(みこりん)
「小学校1年生までは子ども1人での風呂は危なっかしいかな。恥ずかしい気持ちが強くなる前、1年生の間に1人で入る練習をしようと思います。その後は子どもの希望にあわせて1人で入らせるけれども、異性の親と入るのも、どちらでも対応できるようにしたいです」(なな)
「6歳の娘はまだ父親と入浴したがる。髪が洗えるようになったら1人で入れるかな…」(まま)続きを読む -
~8才までと回答した方のコメント
「性の認識ができてくる頃だと思うから」(あーと)
「高学年になるまでは、子どもが嫌がらなければいいと思う。(小学校)卒業後は1人で入らせる予定」(たま)
「自分が小学校低学年までお父さんと入ってたので、そのぐらいかなと思いました」(ぷーまま)
「小学校高学年になったら異性の親とのお風呂は卒業ではないかと思う。その後は1人で入ってもらい、同性の兄妹などは一緒に入ってもらう」(ツィッピ)9才以上と回答した方のコメント
「自分は4年生くらいまでは父親と弟と3人で入っていました。毎日、お風呂場で裁判の真似事をした遊びをして、討論する力を身につけた気がします。その後は、1人で入ってたような…。わが子がどうなるかわかりませんが、最後は本人の意思にあわせると思います!」(くーさん)
「小学校高学年になるまでは心配なので一緒に入りたい」(このみ)
「子どもが恥ずかしく思うようになったらやめればいいと思う。自分の体が洗える年齢であれば、1人で入ってもよい」(あわ)
「9歳くらいまでは自分で上手に洗えないこともあるから、一緒に入れたらと思っています。その後は男女で分かれて(同性の親と)入ったり、子どもだけ1人で入ったりできるようになれたらと思っています」(おまめ)
「親子でゆっくり話す時間は取りにくいので、お風呂タイムはお互いが嫌でなければできる限り長く続けたい。卒業後は1人で入る」(やまお)その他
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「まだ具体的に考えた事がない」(猫三)
「本人が入りたいと思う時まで」(きなこんぐ)
「子どもがいやだという時期まで」(まさ)
「周囲の状況や子ども本人の意識によって柔軟に対応すべきと思う」(まい)安全が第一。その後は、子ども・親双方の意見を尊重しよう
異性の親との入浴については、様々な考え方があるようですね。では、子育て家庭に「0歳からの性教育」を行っている助産師の岸本志織さんに、異性の親との入浴は何歳までがいいのか、また、同性の親が入浴させられないときや、シングル家庭などはどうしたらいいかなどについてお伺いしました。
「異性の親との入浴問題…こちらは性教育に関する相談ごとの中でも、頻繁に聞かれる内容です。私がお伝えしている『包括的性教育』的な思考回路から結論を申しますと、異性間の入浴に関し、『〇歳まで!』という正解はありません。
まさに各家庭によって答えは様々、家族みんなにとっての『最適解』を検討していただきたい内容となります。
家族で湯船に浸かり、コミュニケーションの場ともなりうる日本の入浴文化と、裸を人に見せることはプライバシー違反という意識の強いアメリカ文化。どちらがいい悪いということはなく、私たち親世代の無意識化には自国の文化の影響が大きいのも事実です。
そして、入浴の時間が家族にとって、どういう意味をもたらすものなのか(清潔・リラックス・会話の時間…等々)、こちらもみな、それぞれ異なるものかと思います。
お風呂問題に関し、私がお伝えしたいことは2つあります。
まず第一に優先すべきは子どもが安全であること。
赤ちゃんの頃に気をつけるのはもちろんですが、幼児期であっても、お風呂場での転倒や火傷、溺水事故の可能性がゼロではありません。
『1人で入浴しても大丈夫そう。陰部も自分で清潔に洗えそう』そう判断できる状態かどうかもポイントの1つです。
次に、子ども、親、それぞれどちらか1人でも一緒の入浴に関し、『なんか嫌』『ちょとザワっとする』といった、少しでも不快な感情が芽生えたら、それはやめ時ではないかとお伝えしています。
4歳頃から男女の身体の違いや、子どもと大人の違いについて理解し始めます。そして6〜7歳くらいで異性に裸を見せることに抵抗を感じる子どもが半分程いるそうです。
子どもの『嫌』はもちろん、一緒に入る異性親の感情も大切にしてほしいと思います。小学校入学以降は、定期的に夫婦で話しあうことはもちろん、同性の親子同士でお風呂時間についてラフに会話できる時間を持てるといいですよね。
女子であれば、胸のふくらみや陰毛の発育、男子であれば声変わりや陰毛・陰茎の発育など、第二次性徴のサインが出現してきたかどうかも、異性親子風呂卒業を考えるきっかけになると思います。
どうしても異性親しかいない、でもまだ1人で入らせるのも不安…なんてパターンもよく聞きます。
そんな時は、まずは状況をまっすぐ子どもに伝えつつ、その上で『どうしたらいいと思う?』と親子で話しあってみてはどうでしょうか?
異性の親しかお風呂の時間にいない家庭では、『大人は陰部や胸をタオルで覆いながら入浴する』『少し時間をずらして入室する』『外でたまに声をかける』など、みなさん工夫をされているようです。
かくいう私自身もワンオペ育児の中、息子(現2歳)と今後、どのようにしていくべきか悩ましく思っている1人です。さらに家庭内でのお風呂問題に加え、公衆浴場での異性間の入浴問題もなかなか考えるべきことが多いなと感じています。
すべてにおいて言えることは、子どもが自分自身の心身を『自分だけの大切な身体』であることを理解し、信頼できる親以外には裸を見せない意識を持つこと。相手に『NO』がちゃんと言えること。思ったことを親に言える信頼関係を築くこと。
こういった幼少期からの性教育が、家庭内で浸透していくことが何より大切だなと思っています」(岸本志織さん)確かに、入浴タイムでようやく親子でゆっくりできる…という家庭もあるでしょうし、日本ならではの考え方もあるでしょう。岸本さんのアドバイスを指標にしつつ各家庭で最適解を見つけてくださいね。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)岸本志織さん
PROFILE)
助産院fillme代表(出張訪問/オンライン型)。母乳外来や育児相談のほか、ベビーマッサージ、タッチケア、性教育などにも力を入れている。「自己受容できる子どもたちで溢れた社会」にすべく、まずはママや女性がご機嫌でいられるようなサポートを大切に、家族の暮らしごとに寄り添う地域助産院を目指している。※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年6月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数220人)
※記事の内容は2024年10月の情報であり、現在と異なる場合があります。続きを読む - 記事一覧に戻る