現代の子育ては「無理ゲー」? 産後ケアがもたらす4つの価値とは

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出産後のママや赤ちゃんに心身のケアや育児サポートを行う「産後ケア」サービス。近年では、多くの自治体で産後ケア事業の導入が進み、利用のハードルも低くなっています。それでも、「お金を払ってまで手伝ってもらうの?」「大変なら里帰りすればよいのでは?」といった周りの意見を気にして利用をためらう人も少なくないのではないでしょうか。
今回は、たまひよ編集部員であり、1児の母でもある筆者が、実際に産後ケアを利用して感じたことをリポートします。本記事の後半では、実際に利用した産後ケアセンターの施設長で助産師の濵脇文子さんになぜ産後ケアが必要なのかについて聞きました。もう限界…初めての子育てで疲れ果てた私がたどりついた場所
「ねぇ、なんで泣いてるの?どうしてほしいの!?」
この世界にやってきたばかりの、小さくてふにゃふにゃな赤ちゃんに向かって私は叫んでいました。眠い。疲れた。泣きたいのは、私の方なのに…。初めての育児は、全然思い通りになりません。新生児に振り回されて、自分がこんなにも感情的になるとは思いもしませんでした。
イライラやストレスが今にも爆発しそうになり、すがるような思いで向かったのが、東京都武蔵小杉にある産後ケアセンター「ヴィタリテハウス」。
ヴィタリテハウスの扉をくぐると、ふわりと温かな空気が私を包み込んでくれました。
「お待ちしていましたよ。」優しい声とともに、助産師さんが笑顔で迎えてくれて、その瞬間、張り詰めていた心がふっと緩み、肩の力がわずかに抜けたのがわかりました。
木の温もりを感じる室内には、やわらかな光が降り注ぎ、どこか懐かしさすら覚える心地よさがありました。上を向いて深呼吸をしたのはいつぶりだろう。ただそこに立っているだけで、少しずつ安心感が広がっていったのを覚えています。続きを読む