ワンオペ育児から、セックスレスをきっかけに離婚危機に。夫婦関係を再構築できた理由【人気漫画家・ポメ】

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漫画家のポメさん夫婦は、お互いのことが大好きで結婚した仲よし夫婦でした。ところが、長女3歳、長男6カ月のとき、ポメさんは離婚を決意。長女出産後からワンオペ育児が3年間続いていた中、あることを機に、ポメさんの気持ちが急降下していきます。なぜ、ポメさんは離婚を決意したのか。そして、どのように夫婦関係を修復していったか。ポメさんに聞きました。
妻への感謝も気づかいもない夫。ストレスが限界に達して離婚を決意
――ポメさんが離婚を決意したとき、パパにどのようなストレスを感じていたのでしょうか?
ポメさん(以下敬省略) 夫はブラック企業に勤めて帰宅も遅く、親も頼れなかったため、第1子出産後から私のワンオペ育児が続いていました。その状況を受け入れていたつもりでしたが、あることを機に、夫婦関係にずれが生じ始めたんです。
きっかけは、セックスレスでした。そのころセックスレスであることに気づいた私が、それとなくセックスのお誘いをしたとき、夫に、はぐらかされたんですね。
翌日、「断る」ではなく「はぐらかす」というやり方は傷つくからやめてほしいと夫に話したのですが、なんと、話の最中に夫が居眠りをしたんです!次の日から夫に合わせる生活をやめたので家庭内別居状態に。でも、私が耐えられずに仲直りして、また、誘いをはぐらかされるというサイクルを約3カ月間で5回繰り返しました。
しかも、夫は私の誕生日を2年連続で忘れていました。私が「しないでほしい」ことを繰り返すどころか、ワンオペ育児を頑張っている私への感謝も気づかいもない…。
そんなことが重なって、「夫は私のことが大事じゃないのかな?」と落ち込むようになりました。
――パパと話し合いはしなかったのでしょうか?
ポメ 何度もしましたが、私が不満をぶつけると、夫は謝るだけで黙り込んでしまい、話し合いにならないんです。「なぜ、私が“しないでほしい”と言うことを繰り返すのか」「なぜ、私の誕生日を2年連続で忘れたのか」「なぜ、ワンオペをする私に感謝がないのか」と問いただしたときは、夫は2時間も無言のままでした。
――いよいよ離婚を決意したきっかけはあったのでしょうか?
ポメ 夫が無言の末にようやく口を開いたひと言です。「俺はポメちゃんが“してほしいこと”をなんでもするから、仲直りしたい」。驚愕(きょうがく)しました。私は「してほしくないこと」「してほしいこと」をそれまでさんざん言ってきたのに、まったく伝わっていなかったんです。そのひと言を聞いたら絶望感とともに強烈なめまいと吐きけに襲われて、吐きながら、私は「明日の朝イチ、役所に離婚届をもらいに行こう」と決めました。
ところが、翌朝はめまいと耳鳴りで起き上がることもできず、子どもたちに申し訳ないと思いながら1日過ごしました。その次の朝、夫が初めて仕事を休んで家事育児をやってくれて、私はまず病院へ。ストレスによる突発性難聴と診断されました。続きを読む