不妊の原因が見当たらないのに授からない…。泣いて、落ち込んで、それでも前を向いて人工授精にトライしました
結婚式を終えた翌月から、本格的に妊活をスタート。すぐに不妊治療クリニックの門をたたきました。
「卵管造影検査(※1)など、いろいろな検査を受けましたが、結果は異常なし。でも『夫がスポーツ選手でタイミングを取るのが難しいなら早めに体外受精に進んだほうがいい』とすすめられました。また、私はAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査(※2)を希望しましたが、『内診した感じだと受けなくてもいいと思う』と言われ、不安に…。それを妊活中の友だちに相談したら、『とても丁寧に話を聞いてくれるクリニックがあるから、セカンドオピニオンを受けてみたら?』。すぐにそのクリニックに足を運びました」
最初に行ったのは不妊治療で有名なクリニックで待ち時間も長い。でも、今度のクリニックは家からも近く、待ち時間も長くはない…。大場さんは転院を決意しました。
「転院先のクリニックでAMH検査を受けると、『数値はちょっと高いけれど大丈夫だから、薬を飲みながらタイミング法を6回やってみましょう』ということになったんです」
しかし、2回、3回と続けるも、妊娠には至りませんでした。
「4回目くらいで先生が『おかしいな。不妊の原因がないし、排卵にも問題がないのに、なんで妊娠できないんだ?』と。私もどんどん心の余裕がなくなってきて、『妊活中は仕事をセーブさせてほしい』と事務所にお願いしました。先生からは『もう1回、通水検査(※3)をして原因が見当たらなかったら、原因不明不妊かもしれない』と説明を受けましたが、同じころに結婚した元メンバーの妊娠発表などがあり、私は涙が止まらないほど落ち込んで、妊活がしんどくなってしまいました」
そんな大場さんに、夫も医師も優しく寄り添ってくれました。だから「もう少し頑張ってみよう」と、最後となる6回目のタイミング法に臨みましたが、うまくいかず…。
「先生は『ここまで本当によく頑張っていますよ。ここから新たな気持ちで頑張りましょう』と言葉をかけてくださって。だから、なんとか気持ちを切り替えて人工授精にステップアップ。夫も『一緒に行くよ』と、付き添ってくれました」
初めての人工授精にトライした後、少量の出血が。
「『期待しちゃダメだ』と思いながらも、着床出血かもと気になり、フライングで妊娠検査薬を使ったら陽性反応が出て。夫からは『まだわからないよ』と言われましたが、その後、2人でクリニックに行くと、先生が『おめでとうございます』と。夫もようやく『よかったね』と言ってくれました」
※1 「卵管造影検査」…卵管の通りを確認するために行う不妊治療の検査の1つ。
※2 「AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査」…血中のAMH値から卵巣に残っている卵子の数を推測する検査。数値が高すぎても不妊につながるとされています。
※3 「通水検査」…卵管が通っているかどうかを調べる、卵管造影検査よりも簡易的な検査。
私の経験が誰かのために役立つなら
妊活を始めて約1年。1回目の人工授精で授かることができました。
「もちろんうれしかったのですが、だからといって『やったー!』という感じではありませんでした。それは今もです。妊娠初期には出血もあったし、無事に出産を終えるまで安心はできないなと思っています」
そして「私より夫のほうがナーバスになっているかも」とも。
「妊娠中はお寿司なども新鮮なものを適量程度なら、たまに食べていいと聞いていたし、私の友だちも食べていましたが、夫からは『友だちは大丈夫だったかもしれないけれど、自分はどうなるかわからないじゃん』と言われました。『万が一、何か起きたときに自分を責めることになるよ。友だちは友だち、自分は自分で考えよう』って。彼はスポーツ選手で体のことをきちんと理解しているからこそ、人と自分は違うということを私に教えてくれたんだと思います」
胎動を感じるようになり、おなかも少しずつ大きくなってきました。数カ月後に出産を控えた今、振り返ると妊活はどんな時間でしたか?
「こうして私のおなかに赤ちゃんが来てくれたのは、あきらめずにトライし続けたからだと思うし、不妊治療も含めて自分の人生。いろんなことがあったけれど、だからこそ振り返ったときに納得ができる時間だったと思えます。夫と2人で自分たちなりに勉強して、行動した結果授かることができたので、妊活に関しては1つも後悔はありません」
大場さんが妊活について赤裸々に告白するのは本誌が初めて。それにはこんな思いがありました。
「妊活中は同じように妊活している人を探して仲間意識を感じていたし、発信してくれている方々に感謝していました。だから、私も自分の経験をお話しすることで誰かの役に立てればいいなと思っています」