春のお弁当はここに注意!おすすめ食材や作り置きしやすいおかずも解説

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春の訪れとともに、新鮮で栄養豊富な春野菜がお店に並び始めます。お弁当に春野菜を取り入れると、彩りや栄養バランスがアップ! 子どもたちも喜ぶおかずが作れます。今回は、春野菜の特徴やおすすめの調理法、お弁当作りの注意点などを、管理栄養士が詳しく解説します。
お弁当におすすめの春野菜
春野菜は栄養価が高く、季節感を演出するのにピッタリです。お弁当に取り入れやすい春野菜とその特徴をご紹介します。
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アスパラガス
アスパラガスには、β-カロテンやアスパラギン酸が含まれています。(※1)β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、視力維持や免疫機能向上、鼻や口などの粘膜の保護に役立つ栄養素です。(※2)アスパラギン酸はアミノ酸の一種で、疲労回復効果が期待できます。(※3)
調理法は、炒め物や春巻きなどがおすすめです。また、ベーコン巻きにして焼くと、子どもにも人気のおかずになります。ただし、ピックを使用する際は、子どもの年齢や安全性を考えて、必要に応じて使い分けましょう。春キャベツ
春キャベツには、ビタミンCやビタミンU、食物繊維が含まれます。(※1)ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫機能を高めます。(※4)ビタミンUは胃の粘膜を保護する働きがある、キャベツ特有の成分です。(※5)食物繊維は腸内環境を整え、便秘予防に役立ちます。(※6)
春キャベツの特徴はシャキシャキとした食感。サラダや浅漬けにすると食感が楽しめ、お弁当の副菜としてピッタリです。続きを読む -
じゃがいも
じゃがいもは、ビタミンCが豊富な野菜です。ビタミンCは加熱に弱いとされていますが、じゃがいものビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱調理後も損失が少ないのが特徴です。(※7)
煮物やサラダ、炒め物など、さまざまな料理に活用できます。とくに新じゃがいもは皮が薄く、皮ごと調理することで栄養を余すことなく摂取できます。続きを読む -
たけのこ
たけのこは、食物繊維やカリウムを含みます。(※1)食物繊維は腸の働きを活発にし、便秘の改善に効果的です。(※6)カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排泄し、高血圧を防ぐ作用があります。(※8)
たけのこは定番の煮物や唐揚げなどの揚げ物としてお弁当に取り入れると、食感と風味を楽しめます。また、たけのこご飯として炊き込みご飯にすると少ない量でも風味や季節感を楽しめます。スナップエンドウ
スナップエンドウは、β-カロテンやビタミンCを含みます。(※1)ビタミンCは鉄の吸収を助けるため、貧血予防に欠かせません。(※4)
塩ゆでや和え物、炒め物として活用でき、鮮やかな緑色が食欲をそそります。お弁当の彩りとしても優秀で、味にクセがなく他のおかずとのバランスを取りやすい食材です。続きを読む -
作り置きしやすいおかずは?
お弁当作りを楽にするためには、作り置きできるおかずを活用するのが効果的です。冷めても味が落ちにくく、汁気が少ないものが作り置きに向いています。
たとえば、きんぴらごぼうやひじきの煮物などは、冷蔵保存が可能で、お弁当の定番おかずとして重宝します。また、作り置きの煮物をお弁当に入れる際は、汁気をしっかり切ってから詰めると、ご飯が湿らずおいしく食べられます。続きを読む -
春のお弁当の注意点
春は気温が上がり始める季節であり、お弁当の衛生管理に注意が必要です。作り置きのおかずをお弁当に入れる前には、再加熱してしっかりと火を通し、その後冷ましてから詰めるようにしましょう。
また、保冷剤や保冷バッグを活用し、お弁当の温度管理を徹底することも大切です。これらの工夫をすることで、食中毒のリスクを減らし、安全においしくお弁当を食べられます。(※9)春野菜でラク&楽しいお弁当時間!
春野菜は栄養たっぷりで、彩りも鮮やかだから、お弁当にぴったり! アスパラガスやスナップエンドウは炒めたり和えたりするだけで簡単なおかずになります。春キャベツや新じゃがいもは、そのまま使えて手間いらずです。たけのこは煮物や炊き込みご飯にすれば、風味豊かなお弁当になります。ただし、気温が上がる春は食中毒対策も忘れずに。再加熱&しっかり冷ます、保冷剤を使うなどして安全に楽しんでくださいね。
<参考文献>
※1文部科学省「日本食品標準成分表(八訂) 増補2023年 」
※2 厚生労働省「e-JIM」ビタミンA
※3 協和発酵バイオ株式会社「主要アミノ酸一覧」アスパラギン酸/略号:Asp
※4 厚生労働省「e-JIM」ビタミンC
※5 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」ビタミンについて
※6 健康日本21アクション支援システム健康づくりサポートネット「食物繊維の必要性と健康」
※7 瓦家千代子「いもの調理」
※8 健康日本21アクション支援システム健康づくりサポートネット「カリウム」
※9農林水産省「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」続きを読む -
PROFILE
あんしん漢方 管理栄養士
小原水月(おはらみづき)
管理栄養士・健康食育シニアマスター。社員食堂で300以上の料理を修得、ダイエット合宿所・特定保健検診の業務に携わり600人以上の食事と生活習慣改善を個別サポート。自身の出産後の体調不良から食事と漢方で体調改善/増進の経験を生かし、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。「心も体も食べたものだけで作られる」をモットーに簡単で時間もお金もかけずに元気になれる食スタイルを発信中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。●あんしん漢方(オンラインAI漢方):
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